当時、勢いのあったTOMMY BOYが、RAWKUSの
成功(性交)を黙って見ているハズがない。
いわゆるUNDERGROUND HIP HOPの最盛を
BUSINESSとして感じ取ったTOMMY BOYは
今までの黒子として関わった傘下LABELとは違い、
直系の色合い濃厚なBLACK LABELを立ち上げた
のであった。
TOMMY BOYはRAWKUSのようなFRESHでHIP
な世界観を、INDEPENDENTの力強い躍動感を、
自身の発信で表現出来ると信じて疑わなかったで
あろう。
しかし、MEJORの中でのUNDERGROUND臭さと、
INDEPENDENT LABELから出されたUNDER
GROUND HIP HOP臭というのは本質的に違う。
魅力の度合いは一緒でも、方法論や受け手(リスナー)
の感じ方は全く違うという事だ。
UNDERGROUND HIP HOPというものは、色々な
感じ方や意見があるだろうが、共通して言える事は
INDEPENDENT LABELから出される事が非常に
重要であるという事だ。その劣悪な録音環境に置か
れたピットの粗い最高にUNDERGROUNDな音像が
大きな魅力として、曲に味わいを与えていた。
RAWKUSは次世代やNEXT LEVELという音像を
表現する為に音質を良くする必要性があったし、
UNDERGROUNDという隠れ蓑(みの)を上手く使い、
その実、MEJORとしての作品以外の何者でもない
モノを絶妙なバランス感の下、RELEASEしていた
のである。それに引き換えTOMMY BOYは単に
INDEPENDENT HIP HOPをそのままクりアな
音質でRELEASEをするだけにとどまり、それは只の
SHOWCASEにしか過ぎない、中身の空っぽな
作品のRELEASEへと繋がってしまった。
ある種のいかがわしさや胡散臭さが魅力であった
INDEPENDENT HIP HOPの特徴が、MEJOR
LABELの手により全てが浮き彫りになり、また、
クリアな音質で曲が届けられる事により、希薄となり、
最も重要であったアドバンテージを失ったのである。
前置きが長くなったが、結論を言えばTOMMY BOY
のBLACK LABELは失敗であったという事だ。
そんなBLACK LABELからNATURAL ELEMENTS
の良作を。
NATURAL ELEMENTS/2 TONS
Charlemagneにしては珍しいDRUM BREAKを
使ってますが、きらびやかで深みのある上ネタで
全体を上手くコントロールしてますね!
B/WのLIVE IT U、ちょっとMAIN STREAMを感じ
させるような音づくりながら、そこは一線を画す立派な
出来。まぁまぁっす。
ちなみにPROMOのみでREMIXアリ!大した事なか
ったので買わなかった。